【英会話もTOEICも】科学的に再現性のある効果的な英語の勉強法とは?

学習方法

これから英語を勉強しようとしている方、または勉強中の方にとって、自分の勉強が確かに英語の実力アップに結びつくのか不安を感じたことはないでしょうか?「英語を話せるようになりたい」「TOEICでスコアアップしたい」など、目標こそ人それぞれですが、自分の貴重な時間を使うのですから効率的に勉強したいものですよね。しかし、巷で紹介されている勉強方法は実は非効率的で再現性のないものもあり、どのように取り組むべきか迷っている方も多いようです。ここでは英語学習において科学的で再現性のある「学習の取り組み方」について紹介していきます。

そもそも英語って必要?

皆さんの中で今まで本気で英語を勉強しようと思ってきた方は稀なのではないかと思います。「受験で必要だったから」「就職・転職時にTOEICスコアを書く欄があるから」「会社で昇進のためにTOEICスコアが必要」「海外で生活する必要が出てきた」など、外的な要因によるものが多いのではないでしょうか?

小難しいことを言えば、「国際化が進んでいるから日本人も英語を学ぶ必要がある」などということもあるかもしれませんが、個人が英語を学ぼうと思うきっかけは先に紹介したような仕方なくということが正直なのでしょう。しかし、それはきっかけに過ぎず、それをどう使っていくか、どう活用していくかは人それぞれです。

もちろん、この記事を読まれているということは「仕方なく勉強せざるを得ない」ということでしょうから、とにかくある程度求められている目標のレベルが存在することなのでしょう。ここではその目標の達成に向け、どのようなアプローチで勉強していくべきかを見ていきましょう。

求められている試験のスコアや必要な英語のレベルがある

英語を学ぶメリットや効果について知りたい方はこちらの記事も参考になりそうです。

多くの英語学習者が正しく理解できていないTOEICスコアと年収の関係
グローバル化がますます進みつつある現代では、ビジネスの現場で英語を使わざるを得ないことが増えてきました。就職活動時はもちろん社内評価にもTOEICスコアが利用されることも珍しいことではなくなってきたため、TOEICのスコアと年収の関係につ...
英語を活かした就職・転職〜キャリアアップに有利な英語のレベルとは?
「英語を活かした仕事をしたい」「英語を活かしたキャリアアップをしたい」という質問をよく受けます。英語を活かした就職というと、言葉は簡単でも、どの程度のレベルの英語があれば良いのか、どのような仕事があるのか具体的なイメージがわかないという方...

英語を習得するのに必要な勉強時間はおよそ3,000時間

英語の習得

もしかするとどこかで聞いたことがあるかもしれませんが、英語を習得するのに必要な勉強時間はおよそ3,000時間であると言われています。ここでいう「習得」とは、スピーキングとリーディングの能力のことを指しています。

その情報源として明確な論文を見つけることはできなかったのですが、アメリカ国務省の機関「The Foreign Service Institute(FSI)」による「FSI’s Experience with Language Learning」のデータから来ていると思われます。

こちらに記載されているのは「英語話者が日本語を習得するのに必要な時間」ですが、要はこれを「日本語話者が英語を習得するのに必要な時間」と逆に読み替えているのだと考えられます。英語話者にとって日本語習得はCategory3(4段階のうち上から2番目)の難易度にあたり、勉強時間として「88週間にわたり、週25時間の授業と1日3時間または4時間の課題を課された自習」が必要である、25時間*88週間=2,200時間、3時間*1週間のうち平日5日*88週間=1,320時間を合計して3,520時間ということで若干軽めに見て約3,000時間となるわけです。
なお、この統計の対象となっているのはアメリカの国務省職員、つまり「かなりできる」人たちであることには注意が必要です。

さて日本の学校教育の場では実際にどれくらい英語を学んできたのかを考えてみましょう。ここでは2020年時点の新学習指導要領に基づき計算してみます。(※参考:新学習指導要領(文部科学省より)

まず小学校ですが、小学校3・4年から「外国語活動(英語)」がスタートします。これは週1コマで年間35コマが英語に割り当てられることを意味します。授業を45分とすれば、年間26時間であり、2年間で52時間になります。
そして小学校5・6年になると正式に英語の科目が登場し、週2時間で年間70コマとなり、年間約53時間、2年間で105時間となります。

次に中学校ですが、標準的な時間時数で言えば週4コマであり、これは年間140コマに当たります。授業を50分とすれば、およそ年間117時間で3年間では350時間になります。

最後に高校ですが、こちらは3年間での単位が21単位が標準的であり、これは3年間で735コマに当たります。授業を50分とすれば、3年間でおよそ613時間になります。

小学校・中学校・高校での授業のみをカウントすれば、これまで1070時間勉強してきたことになります。なお、学習指導要領は年々英語のウエイトが増してきているので、これを読んでいる方の大半は英語の授業を受けてきた数がもうすこし少ないはずです。なんと言っても小学校で英語を取り扱い始めるようになったのは2011年からのことで、これが2020年から正式に科目となり時間も増えたということですからね。

つまり、これを読んでいる方は学校の授業外でも英語を勉強したことでしょうが、英語を習得するためには必要な3,000時間のうち、残りの約2,000時間は自分で学習しなければならないのです。

英語を習得するためには、少なくても2,000時間は自分で勉強しなければならない。

第二言語を習得するとはどういうことなのか

英語の習得

効率的な勉強方法を科学的なアプローチに基づいて行うためには、言語を習得するということがどういうことなのかを理解しておく必要があります。

そもそも第二言語として英語を習得するというのは、どのような流れで行われるのでしょうか?第二言語習得研究や脳科学のこれまでの成果を踏まえると、英語の習得は以下のプロセスから成り立っていると考えられます。

  • 基礎的な知識の習得
  • 実践力の強化
  • 英語回路(英語脳)の形成

基礎的な知識の習得

最初のステップは基礎的な知識の習得であり、言い換えれば学習によるインプット作業のことを指します。

言語における基本的な構成要素は「単語」「文法」「発音」の3つです。第二言語すなわち英語を習得したいのであれば、まずはこれら3つの基本を習得することから始めなければなりません。

ほとんどの方にとって、単語と文法の重要性は理解できるでしょう。しかし、特に初心者の方は発音の重要性を理解することは難しいかもしれません。なぜなら、日本の学校教育では発音を無視し続けてきたためです。発音は単語と文法と同様、英語を使えるようになるための非常に重要な要素のひとつなのです。

実践力の強化

2つ目のステップは実践力の強化であり、言い換えれば英語によるアウトプットのことを指します。

英語を話すたびに、ある程度考えて英文を頭の中で作ることは必要なのですが、それだけではありません。よく使用される表現(定型表現)や、自分が好きな表現・フレーズを覚えて、単語を変えたり、別な表現と組み合わせたりできるようになれば英文を作るスピードも速くなり、表現の幅も広がります。流暢さも1から考えて話すのと比べると段違いになります。

また、ネイティブにとって自然な表現を使いこなせるようになるためにも、定型表現を覚えることは重要です。単語と文法は間違っていなくても、ネイティブにとって不自然な英文はいくらでもありえます。簡単な例では、“Happy New Year!” や “Merry Christmas!” という言葉は日本でもよく使いますが、“Merry New Year!” とは決していいません。単語・文法的には間違っていないけれども、そういう風には言わないというものがあるのです。このように自然な言い方が自然に口から出るようになる必要がありますね。

英語回路(英語脳)の形成

最後のステップにして英語習得の壁となるのが、英語回路(英語脳)の形成です。

流暢さを向上させるためには、「単語」「文法」「発音」の3つを組み合わせて無限の文章を無意識的・自動的に、瞬時に作れるようにしなければなりません。そして英語を聞いて英語でイメージできるようになる、つまり「英語を英語のまま、英語の語順で理解し、使えるようにすること」が必要になってきます。これらができるかできないかが、「英語ができる人」と「英語ができない人」を決定的に分ける要素になります。

英語脳(英語回路)を作るということは、第二言語習得研究では「自動化」といい、脳科学(神経科学)研究では「手続き記憶化」といいます。学校の授業ではおそらく誰も教えてくれなかったことですが、英語を英語のまま処理する回路を作るというのが、英語を勉強する上で最も意識しなければならない要素なのです。

再現性のある効率的な勉強方法

英語の習得

ここまで読めば「再現性のある効率的な英語の勉強法」が何となく想像できるようになってきたのではないでしょうか?再現性のある効率的な英語の勉強法とは、言語習得のプロセスに基づき、自分の課題に合わせた効果的な学習を行うということなのです。

「モチベーションを保つ」など勉強以前の部分や「英単語を2,000個覚える」などありきたりなことももちろん重要です。しかし、それら自体は言語習得に向けた勉強の効率性に関わる部分や学習のごく一部分でしかなく、常に全体を把握しながら勉強するという王道を進むことこそが、実はもっとも再現性のある効率的な方法なのです。

実際の勉強の流れ

勉強の流れを示すと以下の図のようになります。

再現性のある効率的な勉強法
  • STEP1
    目標設定
  • STEP2
    現状のレベル・課題の確認
  • STEP3
    効率的な学習
  • STEP4
    STEP2・STEP3を何度も繰り返す
  • STEP5
    目標達成

当たり前といえば当たり前なのですが、先ほど出てきたように当たり前のことを当たり前に行う「王道」を進むことが重要なのです。

少しだけ内容をご説明すると、STEP1の目標設定は具体的であればあるほど良いです。それは例えば「3ヶ月以内に行われるTOEICで800点をとる」かもしれませんし「同じクラス・同じ職場の外国人と1ヶ月以内に英語でスラスラ話せるようになる」かもしれません。とにかく「なっていたい自分」を具体的に描くことが重要で、目標自体がぼやけていると何に向かっていけば良いのか分からなくなります。

問題となるのは目標設定の後からであり、「自分のレベルや課題を適切に把握する」「効率的に学習を継続する」という、言ってみれば「PDCAサイクルを回す」ことは自分で行ってみると非常に難しいことがわかります。また、英会話を身につけたいという場合、話す相手がいなければひとりで習得することはやはり困難です。

そこで活用したいのが、英会話スクールです。一口に英会話スクールといっても様々なものがあり、いわゆるスクール形式での通学やオンラインでレッスンを受ける形式、みっちり英語漬けの勉強環境を作るために生活スタイルを見直してくれるパーソナルコーチ型の形式、スマートフォンのアプリをメインに学習の指針を出してくれるサービスなど様々なものがあります。

もちろん多少の費用はかかってしまいますが、サボったり独力で遠回りしたりせずに、最短・最速で目標を達成するためにはどうしても自分以外の存在が必要になってきます。どのようなものが自分に必要かわからない方は、ぜひこちらを確認して最初の一歩を踏み出しましょう!

英語を身につけるために必要な今すぐやるべきことは?【チェックリストあり】
英語を身につけようと思っている方は多いのですが、いざ勉強をはじめるとなるとなかなか手につかなかったり勉強を続けられなかったりという悩みをよく聞きます。学校の勉強ではなんとなく授業を受けていればよかったものが、自分で勉強するとなると何から手...

まとめ

端的に言えば現代は日本人にも英語が求められる時代になってきており、受験でも就職でも会社の中でも英語のスコアが必要になってきました。また、スコアだけでなく実際に英語を使う機会が国内でも確実に増えてきています。効率よく英語を身につけるために必要となる2,000時間勉強の自分での学習も、再現性のある効率的な勉強法をとることで、同じ勉強時間でも効果が全く異なってきます。ぜひ様々なサービスを活用しながら、効率よく英語を身につけていきたいですね。

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました